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雨漏りは未然に防ぐ!防水工事の種類と選び方
投稿日: 2025-12-19
カテゴリー:豆知識|投稿者:sukamoto
住まいのトラブルの中でも、気づきにくく深刻なダメージをもたらすのが「雨漏り」です。天井からポタポタと水が垂れてきて初めて気づく方も多いですが、実はその時点で、内部構造へのダメージが進行していることが少なくありません。そんな雨漏り被害を防ぐために欠かせないのが「防水工事」です。
この記事では、外壁や屋上・ベランダに行う防水工事について、主な種類・それぞれのメリット・デメリット・選び方のポイントなどを専門家の視点から詳しく解説していきます。
とくに、
「防水工事ってどこまですればいいの?」
「ウレタンとシート防水って何が違うの?」
「マンションや戸建てで選ぶべき工法は?」
といった疑問にお答えしながら、読んでいただいた方が自分の住まいに最適な防水工事を選べるように導きます。
防水工事は、見えにくいところに施工されるからこそ「ちゃんとやっておくこと」が将来的な安心につながります。後回しにせず、まずは基本からしっかり押さえておきましょう。

防水工事が必要な場所というと、まず思い浮かぶのが屋上やベランダではないでしょうか。雨が直接降り注ぎやすい場所だから当然ですが、それ以外にも実は「雨漏りの原因になりやすい場所」はたくさんあります。
たとえば以下のような箇所です。

防水工事のタイミングは、既存の防水層の劣化状況に応じて判断するのが基本です。ただし、以下のようなサインが見られた場合は早めに業者に相談したほうがよいでしょう。
一般的に、防水工事の耐用年数は10〜15年程度が目安とされています。新築から10年を過ぎていれば、点検だけでも行っておくと安心です。特に台風や豪雨のあとには、部分的な劣化が進行しやすいため注意が必要です。

防水工事にはさまざまな工法がありますが、大きく分けると次の4つが代表的です。それぞれに特徴があり、施工箇所や建物の構造、既存の防水層の状態によって適した方法が変わってきます。
液状のウレタン樹脂を塗り広げて防水層を形成する工法です。複雑な形状にも対応しやすく、継ぎ目のない仕上がりになるのがメリット。比較的コストも抑えられるため、戸建てのベランダや陸屋根などによく採用されています。
ただし、施工には職人の技術が求められ、塗りムラがあると性能に差が出てしまうため、経験豊富な業者に依頼するのが安心です。
ガラス繊維と樹脂を組み合わせて硬化させる防水工法で、非常に高い耐久性と強度を持つのが特徴です。ベランダや屋上のような歩行頻度が高い場所にも向いており、乾燥も早いため工期が短いのもメリットです。
一方で、硬化後は伸縮性に乏しく、木造住宅など建物の動きが大きい場合にはひび割れリスクもあるため、適切な判断が必要です。
あらかじめ工場で成形された防水シートを敷設して施工する方法です。施工の均一性が高く、品質が安定しやすいという利点があります。
特に塩ビシート防水は紫外線や熱にも強く、商業施設やマンションの屋上などでよく採用されています。ただし、接合部からの水の侵入や、下地の形状によっては施工が難しいこともあります。
アスファルトを含ませたルーフィング材を何層にも重ねて施工する、古くからある防水工法です。耐久性が高く、ビルや大規模建物の屋上で多く使われています。
一方で、重量があるため木造住宅には不向きで、煙やにおいが発生するため、施工時の近隣対応なども必要になる場合があります。
| 工法名 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ウレタン防水 | 塗るタイプで継ぎ目なし | コスト抑えめ/複雑形状に対応可 | 施工ムラで性能差/職人の技術が重要 |
| FRP防水 | 硬化樹脂+繊維の強固な層 | 強度・耐久性◎/工期が短い | 硬くて伸縮性なし/ひび割れの恐れ |
| シート防水 | シートを敷いて貼り合わせるタイプ | 品質安定/紫外線・熱に強い | 複雑な場所には不向き/接合部の劣化 |
| アスファルト防水 | ルーフィング材を重ねて厚く施工 | 耐久性が高い/雨仕舞に強い | 重量あり/施工中のにおいや煙が強い |
それぞれ一長一短がありますが、「防水性能がどれくらい必要か」「どれくらいの工事期間が取れるか」「予算はどのくらいか」などをもとに、業者と一緒に最適な工法を選ぶのが理想です。

防水工事は、施工すればそれで終わりというものではありません。長期間にわたってその性能を維持するためには、「施工前の準備」や「施工中の管理」、「施工後のメンテナンス」までをしっかり行うことが大切です。ここでは、失敗しないために押さえておきたいポイントをご紹介します。
まず大切なのが、施工前の現地調査と下地確認です。
防水層の下にある下地(コンクリートや木材)が傷んでいたり、湿っていたりすると、せっかく新しい防水層を施工しても、密着不良や膨れ、剥がれの原因になります。
そのため、業者がしっかりと現地を確認し、下地の状態や勾配、排水の位置、既存防水の種類などを把握したうえで、適切な工法を提案してくれるかどうかが重要なチェックポイントです。
また、築年数が古い建物の場合、構造上の問題が潜んでいることもあるため、調査段階で細かくヒアリングしてくれる業者ならより安心でしょう。
防水層は、設計通りの厚みが確保されてこそ、本来の性能を発揮します。
特にウレタン防水やFRP防水など、手作業で塗り重ねる工法では、「均一な厚み」を保てるかどうかが技術の見せどころです。
信頼できる業者は、施工中にも厚みや硬化状態を適切に管理し、必要に応じて写真や計測結果を記録として残してくれることが多いです。
こうした「見えない部分の丁寧さ」が、数年後の防水性能の差に大きくつながってくるのです。
防水工事は一度やって終わりではなく、定期的な点検とメンテナンスによって寿命を延ばすことができます。
例えば、トップコート(保護塗膜)の塗り替えは5年ごとが目安と言われていますし、点検や簡単な補修を怠ると、小さな劣化から雨水が侵入しやすくなってしまいます。
優良な業者であれば、工事後のアフターメンテナンスや点検計画まで見据えて提案してくれるものです。工事価格だけでなく、こうした「長く安心できる仕組み」があるかどうかも、業者選びの大切な判断材料です。

防水工事とひと口に言っても、施工する場所によって選ぶべき工法や気をつけるポイントが異なります。ここでは、代表的な施工箇所別に、よくある注意点や業者に確認すべきことをまとめてみましょう。
戸建住宅やアパートなどでよく施工されるのが、ベランダやバルコニーの防水工事です。
ここでは主に「ウレタン防水」や「FRP防水」が用いられますが、それぞれの特徴に応じた施工管理が必要です。
ベランダには日常的に人が歩くため、防水層の耐摩耗性も重要です。FRP防水は硬化後の強度が高く、人の往来が多い場所に適している一方で、下地にひび割れがある場合には、ウレタン防水の方が柔軟に追従できることもあります。
また、エアコンの室外機や植木鉢などを移動せずに工事を始めてしまう業者は要注意。施工不良の原因となりますので、施工前の片付けや養生への配慮があるかも、チェックしておきましょう。
マンションやビルによく見られる「屋上」や「陸屋根」では、防水層に求められる性能がとくに高くなります。広い面積に加えて、直射日光や雨風の影響をダイレクトに受けるため、耐久性や熱伸縮への耐性が重要なポイントとなるのです。
シート防水やウレタン防水が主に用いられますが、屋上は排水設備(ドレン)や勾配設計が不十分だと、水たまりが発生しやすくなります。
そのため、事前調査の段階で「どこに雨水が流れるのか」「水が溜まりやすい箇所はないか」といった排水計画をきちんと確認してくれる業者であるかどうかが、品質に直結してくるのです。
また、屋上は防水層の下に断熱材が入っていることも多く、工事中の取り扱いを間違えると断熱性能にも影響が出る可能性があります。建物の構造に詳しい職人が施工するかどうかも、安心して依頼できるかのカギになります。
外壁そのものに防水工事を施すというよりは、外壁の「継ぎ目」や「サッシまわり」のコーキング(シーリング)処理が防水の要となるケースが多いです。
とくにサイディング外壁の住宅やALC造の建物では、目地部分からの雨水侵入が非常に多く報告されています。
古くなったコーキングは、表面がひび割れたり、硬化して剥がれてしまっていることが多いため、打ち替え工事の際は「撤去・清掃・プライマー塗布・充填・仕上げ」の工程が丁寧に行われることが重要です。
また、外壁とセットで行うことが多い「外壁塗装」も、防水性を高めるためには有効な手段です。塗料選びや施工時期を誤らなければ、防水性と美観の両方を長持ちさせることができます。

防水工事は見た目では仕上がりの良し悪しがわかりにくい工事です。だからこそ、施工内容や工程に誠実に向き合ってくれる業者を選ぶことが何よりも重要になってきます。
ここでは、信頼できる防水工事業者を選ぶ際にチェックしたいポイントを解説していきます。
まず注目したいのは見積書の内容です。「防水工事一式」などと大まかにまとめられている場合は注意が必要です。
どの工法で、どの範囲を、どんな材料を使って施工するのか——このように工事の内訳が詳細に記載されているかどうかで、その業者の姿勢が見えてきます。
また、「下地処理」や「プライマー塗布」など、一見地味でも重要な工程が省かれていないかを確認しましょう。必要な工程を省略すれば工期は短くなり、価格も安くできますが、施工後数年で再発するリスクが高くなってしまいます。
良い業者ほど、調査の段階から丁寧に対応してくれます。
防水工事は建物ごとに状態が異なるため、現地を見ずに正確な見積もりや工法を決めることは不可能なのです。
例えば、排水の傾き具合、既存防水層の劣化具合、ひび割れの位置などをしっかり観察してから、写真付きで提案してくれる業者は信頼性が高いといえるでしょう。
そのうえで、専門用語ばかりではなく、素人にもわかる言葉で説明してくれるかも大事なポイントです。
防水工事は一度きりで終わりではありません。
防水層の劣化や点検の必要性を考えると、施工後の保証内容やアフター対応がしっかりしているかどうかも、業者選びの重要な基準です。
たとえば、「施工完了後○年間は保証付き」「1年点検を無料で実施」といった制度があれば、施工品質に自信がある証拠ともいえるでしょう。
一方で、「保証書は出せない」「連絡しても来てくれない」といった対応がある場合は、たとえ工事費が安くても避けた方が無難です。
防水工事の費用は、工法・面積・施工場所の状況によって大きく変動します。ここでは、一般的な相場感をご紹介しましょう。
たとえば、ウレタン防水の場合、1平米あたり4,500円〜7,000円程度が目安です。シート防水では5,000円〜8,000円程度、FRP防水は6,000円〜9,000円程度になることが多いです。
ただし、これはあくまで施工部分の価格であり、足場設置費や下地補修費、廃材処理費などが別途かかる場合もあるため、最終的にはトータルで10〜100万円以上の費用になることもあるというわけです。
「少し高いな」と感じても、正しく施工された防水工事は10年以上安心して暮らせる耐久性を持ちます。一方、安さ優先で施工品質が劣る場合は、数年で再工事が必要になることも。そのため、短期的な出費だけでなく、長期的なコストパフォーマンスで考えることが大切なのです。
雨漏りは、一度起こってしまうと生活への支障だけでなく、建物全体の寿命にも大きな影響を与える深刻なトラブルです。
しかし、正しい防水工事を適切なタイミングで行えば、雨水の侵入を長期間防ぎ、安心できる住環境を維持することができます。
そのためには、まず防水工事の種類やそれぞれの特性を理解し、自分の建物に合った方法を選ぶこと。そして、信頼できる業者に依頼し、適正価格と正しい工程で施工してもらうことが重要なのです。
洲加本建装工業では、戸建て住宅・アパート・マンション問わず、防水工事・雨漏り診断のプロが現地調査から丁寧に対応いたします。
「そろそろ防水が気になる」「今の状態が大丈夫か見てほしい」など、些細なことでもお気軽にご相談ください。無理な営業は一切せず、正直なご提案をお約束します。
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