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屋上やベランダのひび割れは放置NG!原因と防水対策を徹底解説
投稿日: 2025-10-30
カテゴリー:豆知識|投稿者:sukamoto
屋上やベランダにできた小さなひび割れ。
「これくらいなら問題ないだろう」と思って、つい見過ごしてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、こうしたひび割れは建物内部への雨水侵入の入り口となり、見えないところで重大な劣化を引き起こす恐れがあるのです。
特にコンクリートやモルタル仕上げの屋上・バルコニーでは、ひびから染み込んだ水分が鉄筋を錆びさせることも。
それが構造躯体の弱体化や大規模修繕につながることもあるため、たとえ小さなひびでも油断は禁物です。
この記事では、
などについて解説していきます。
見た目にはわからない「隠れた雨漏り被害」を未然に防ぐためにも、正しい知識を身につけておきましょう。

屋上やベランダにひび割れが発生するのは、突発的な事故やミスによるものではなく、多くの場合は自然な経年劣化や環境的要因が重なって起こる現象です。
特に多いのが、コンクリートの乾燥収縮や紫外線、熱による経年劣化、建物自体の微細な揺れによる応力などです。これらの負荷が日常的にかかることで、建材の表面や構造部分に少しずつ負担が蓄積し、やがてひび割れとして現れるのです。
夏の屋上は、表面温度が60度を超えることもあります。日中の猛暑と夜間の気温低下により、屋上やベランダの素材が膨張・収縮を繰り返すのです。
このような温度ストレスが継続することで、最初は肉眼で確認しづらいほどの微細なクラック(=ひび割れ)が生じ、やがて徐々に広がっていきます。
また、施工当時の防水層の仕様や精度、勾配設計、排水の状態も重要な要素です。たとえば、排水口まわりの勾配が甘く、水がうまく流れずに水たまりができやすい状態になっていると、防水層が常に湿気にさらされることになります。
長期間にわたって水分に触れた状態が続くと、防水層は柔軟性を失い、最終的にひび割れや破断を起こしやすくなるのです。
こうしたひび割れをそのまま放置してしまうと、次第に雨水が侵入し、防水層の下の下地にまで水が到達するようになります。
長期間にわたって湿気がたまると、鉄筋コンクリート内部の鉄筋が錆び始め、それが膨張することでコンクリートが破裂・剥離(=爆裂)する深刻な被害に発展するリスクもあるのです。

屋上やベランダのひび割れはすべてが「今すぐ危険」というわけではありません。しかし、見極めを誤ると建物の寿命を縮めてしまうこともあります。
では、どのようなひび割れが“放置NG”なのか。危険度の高いケースを見極めるためのポイントを、わかりやすく整理していきましょう。
まず、ひび割れの幅と深さが一つの目安です。
幅が0.3mmを超えるような割れは「構造クラック」と呼ばれ、建物の構造体にまで影響を与える恐れがあります。こうした場合は、ひびからすでに水が浸入している可能性が高く、早急な補修が必要とされます。
一方、表面の塗膜や防水層に見られる非常に細かなひび割れは「ヘアクラック」と呼ばれます。
このタイプは見た目上そこまで緊急性が高くないように見えるかもしれませんが、時間の経過とともに深くなったり広がったりする特性があるため、油断は禁物です。
「とりあえず大丈夫そう」と判断して放置してしまうと、後々になって大規模な防水工事が必要になることも少なくありません。
さらに、ひび割れの場所も非常に重要です。
たとえば、屋上の立ち上がり部分やベランダの排水口まわりなど、水が集まりやすい場所にひびがあると、そこからの浸水リスクが高まります。
このような箇所では、防水層の機能が著しく低下している可能性があるため、点検・補修の優先度も高くなります。
「前からあったひび割れが少し広がった気がする」「雨上がりに周辺が湿っている」といった変化も、劣化が進行しているサインです。
日々の変化に気づきやすくするためには、ひび割れの写真を定期的に撮っておくことがおすすめです。業者に相談する際の判断材料にもなりますし、自分で比較するのにも役立ちます。

屋上やベランダのひび割れ対策として行われるのが「防水工事」です。
一口に防水工事といっても、いくつかの工法があり、それぞれに向いている環境や特徴、費用感が異なります。
ここでは、代表的な防水工事の種類と、それぞれの特徴について解説していきましょう。
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する工法です。
施工面に継ぎ目ができないため、防水性が高く、複雑な形状のベランダや屋上にも柔軟に対応できます。
また、比較的コストを抑えられる点も魅力ですが、職人の技術によって仕上がりに差が出やすいため、信頼できる業者選びが重要になります。
FRP防水は、繊維強化プラスチック(FRP)を用いた防水工法で、バルコニーやベランダによく使われます。
非常に硬くて丈夫な仕上がりになるため、歩行頻度の高い場所でも安心して使えるのが特長です。
一方で、下地の動きに対して追従性が低く、建物の揺れや収縮に弱いというデメリットもあります。
施工スピードが早いというメリットもあるため、「短期間で仕上げたい」というケースにも向いています。
シート防水は、塩ビシートやゴムシートなどの防水シートを接着していく工法です。
特に屋上などの広い面積に適しており、工期も比較的短くて済むのがメリットです。
また、工場であらかじめ製造されたシートを使うため、品質が安定しやすいのも利点といえるでしょう。
ただし、突起物が多い場所や複雑な形状のベランダには不向きなこともあり、事前の現地調査が欠かせません。

防水工事には明確な「交換時期」や「劣化のサイン」があり、これを見逃すと雨漏りや内部腐食など、被害が一気に広がる可能性もあります。
ここでは、防水工事が必要となる代表的なタイミングについて解説していきましょう。
一般的に、防水工事の耐用年数は10〜15年程度と言われています。
特にウレタン防水やシート防水などは、紫外線や風雨の影響を受けやすく、10年を過ぎると防水性が一気に落ちることもあります。
たとえ表面に目立ったひび割れや剥がれがなくても、内部ではすでに劣化が進行しているケースも多いのです。
前回の施工時期が不明な場合も、一度プロに診てもらうことをおすすめします。
防水層に小さなクラック(ひび割れ)が生じていたり、表面が膨れているように見える場合、それは防水層の密着不良や劣化の兆候です。
塗膜が浮いていたり、剥がれていたりするのも、雨水が入り込みやすくなっている証拠です。
特に、雨の後に「水たまりがなかなか乾かない」「床がブカブカする」などの症状がある場合は、防水層の機能が著しく低下していると判断できます。
すでに室内に水が侵入している状態は、かなり深刻な段階です。
屋上やベランダのひび割れから雨水が入り込み、下地を通って天井や壁紙にまで被害が及んでいるケースも多く見られます。
一度内部に水が入り込むと、木部の腐食やカビの発生、鉄筋のサビによる強度低下など、建物全体の寿命にも関わってくるのです。
こうなる前に、早めのメンテナンスを行うことが最も費用対効果の高い選択肢なのです。

防水工事は「ある日突然工事が始まって終わる」という単純なものではありません。
工事の種類や規模、下地の劣化状態によって、工程や日数が大きく異なることもあるのです。
ここでは、代表的なウレタン防水工事を例に取りながら、一般的な流れと目安となる日数をご紹介します。
まずは、業者による現地調査からスタートします。
この段階では、屋上やベランダの状態を丁寧に確認し、劣化の程度や補修の必要性を判断します。
目視調査に加え、必要に応じて打診棒での音響検査や、写真・動画での記録も行われることが一般的です。
見積もりや工事計画は、この調査結果をもとに組み立てられます。
施工に入る前に、まずは表面の汚れや古い塗膜を高圧洗浄で丁寧に洗い流す作業から始まります。
その後、下地のひび割れや凹凸を補修し、平らで密着性の高い状態に整えます。
この下地処理こそが、防水の“持ち”を大きく左右する重要な工程なのです。
プライマーとは、防水材と下地をしっかり密着させるための接着剤のような役割を果たす下塗り材です。
この工程を省いたり、雑に仕上げたりすると、後に防水層の浮きや剥がれにつながる可能性もあるため、丁寧な施工が求められます。
プライマーが乾燥した後、防水材(ウレタンなど)をローラーやコテで複数回に分けて塗り重ねていきます。
層を重ねることで、十分な厚みと均一性が確保され、防水性能が最大限に発揮されるのです。
1回塗っては乾かし、また塗っては乾かす……という地道な工程のため、最低でも2日はかかることが多いでしょう。
最後に、防水層を紫外線や摩耗から守るためのトップコート(保護塗料)を仕上げとして塗布します。
トップコートには防水性能そのものはありませんが、防水層の劣化を防ぐ重要な役割を担っています。
美観の向上にもつながる工程なので、仕上がりを左右する大切なポイントです。
すべての塗装が完了したら、しっかりと乾燥時間を取りつつ、最終点検を行います。
水を流しての散水試験を実施したり、仕上がりにムラや剥がれがないかを確認します。
問題がなければ、お客様へ工事の説明とともに引き渡しとなります。
天候に左右される作業もあるため、予備日を含めて1週間程度を見込んでおくと安心です。
また、屋上やベランダの広さ・下地状況によっては、さらに日数がかかることもあります。
屋上やベランダの防水工事を検討するとき、やはり気になるのが費用のことではないでしょうか。
実際の金額は、施工面積や防水工法、下地の劣化状態などによって大きく変動しますが、ここでは代表的な防水工事の相場感と費用の内訳について、わかりやすく解説していきます。
| 防水工法 | 費用相場(1㎡あたり) | 
|---|---|
| ウレタン防水(密着工法) | 4,500円〜6,500円 | 
| ウレタン防水(通気緩衝工法) | 5,500円〜7,500円 | 
| FRP防水 | 6,000円〜8,000円 | 
| シート防水(塩ビシート・ゴムシート) | 5,000円〜7,500円 | 
| アスファルト防水 | 6,500円〜9,000円 | 
あくまで目安ですが、一般的な住宅のベランダ(5〜10㎡程度)であれば、トータル費用は5〜10万円前後が相場と言えるでしょう。
屋上など広い面積になると、20万〜50万円以上の規模になることも珍しくありません。
防水工事の見積書を見たとき、単なる「防水材の塗布代」だけではないことに驚かれるかもしれません。
実際には、以下のようなさまざまな工程・作業費が含まれています。
たとえば、
こうした工程をすべて適切に実施することではじめて、防水性能の高い工事が完成するのです。
安さだけで判断してしまうと、「下地処理を省いた手抜き施工」「耐久性の低い材料の使用」といったリスクにもつながりかねません。
費用だけでなく、施工後の保証内容や点検の有無なども確認しておきたいところです。
優良業者であれば、防水層に対して5年〜10年の保証をつけてくれることもありますし、数年おきの無料点検を実施しているケースもあります。
こうしたサポートがしっかりしていれば、長い目で見ても安心して任せられるでしょう。
防水工事は見た目では仕上がりの良し悪しが判断しにくく、施工後数年が経過してから問題が露見するケースも少なくありません。 だからこそ、どんな防水工法を選ぶか以上に、「どの業者に任せるか」が非常に重要になるのです。
ここでは、後悔しないための防水業者選びのポイントをお伝えします。
まず第一に確認すべきなのは、その業者が防水工事の専門知識と実績を持っているかどうかです。外壁塗装やリフォーム会社の中には、防水に関しては外注任せであったり、経験が浅いスタッフが対応していることもあるのです。
信頼できる業者は、「防水施工技能士」などの国家資格を持つ職人が在籍していたり、具体的な施工事例を写真付きで公開していたりします。 依頼前には、これまでの実績や対応可能な工法などを丁寧に確認するとよいでしょう。
優良な業者ほど、現場の状態を細かく調査し、そのうえで施工範囲や下地の状態に合った見積りを提示してくれます。「相場より安い」と感じた場合も、その金額の根拠をしっかり説明してくれるかどうかがポイントです。
一方、現地確認をせずにすぐ見積書を送ってくるような業者には要注意です。下地の状態や劣化の進行度を正確に把握せず施工を進めてしまうと、施工不良や早期劣化の原因になります。
工事完了後も、定期点検やトラブル対応をしてくれる業者なら、万が一の不具合にも安心して相談できます。工事保証(5年〜10年)や防水層の耐用年数についても、事前に説明があるかを確認しましょう。
また、「地域密着型」の業者であれば、小さな相談にも柔軟に対応してもらえることが多く、将来的なメンテナンスパートナーとしても心強い存在となるはずです。
屋上やベランダにできるひび割れは、単なる見た目の問題ではありません。そこから雨水がじわじわと浸入すれば、防水層の劣化はもちろん、建物の内部構造や居住空間にまでダメージを与えてしまいます。
とくに築年数が経過している建物や、以前の防水工事から10年以上経っている場合は要注意。小さなひび割れこそが、大きな修繕費につながる最初のサインであることも多いのです。
防水工事には、ウレタン塗膜防水、FRP防水、シート防水など様々な工法があり、それぞれ適した環境や特徴があります。大切なのは、自宅の構造や使用状況に合った方法を、信頼できる専門業者とともに選ぶこと。
洲加本建装工業では、屋上・ベランダの無料点検を行い、建物の状態に合わせた最適な防水プランをご提案しています。職人直営ならではの丁寧な診断と施工、明確な見積もりで、多くのお客様にご満足いただいています。
もし、「もしかして劣化しているかも」と少しでも感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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